不用品処分の金額

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 海外のREIT(上場不動産投信)に投資するファンドへの資金流入が続いている。世界の株式市場が調整色を強める中で、安定した運用成果が際立っている。特に毎月支払われる分配金金額の水準の高さが個人投資家に支持される大きな要因になっているようだ。活発に資金流入が続いている代表的なファンドの運用会社に、現在の海外REIT市場の運用環境を聞いた。

 新光投信が設定・運用する「新光US−REITオープン(愛称:ゼウス)」は、2011年5月11日に純資産残高が5,000億円を超えた。1カ月前の4月5日は3,830億円程度であったことから、1カ月間に1,000億円以上の資金が流入している計算になる。2010年8月以来、継続して1万口あたり課税前90円の毎月分配金を支払っている。同社運用三部ファンドマネージャーの森内隆氏は、現在のファンドの運用について「医療施設や森林REITなど、景気の変動の影響が小さく、キャッシュフローが安定しているセクターの組み入れを高めにし、市場平均よりも配当利回りが高い銘柄を中心に運用している」と解説。また、運用三部主任の高野大樹氏は、「海外REITファンドの中でも、米国REITに特化しており、ファンドの特徴がわかりやすこともファンドが支持されている理由のひとつでは」としている。

――ファンドの特徴は?

森内 より配当利回りを重視したポートフォリオを構築することで、市場平均よりも高い配当収益の確保と長期的な値上がり益の獲得を目指した運用を行っている。配当利回りを重視することの結果として、リスクの抑制も可能と考えている。獲得した収益については、ファンドの収益分配方針に沿って投資家に分配している。安定的にキャッシュフローを獲得しているREITを組み入れた結果、これまでのところ市況変動に対して相対的にディフェンシブで安定したパフォーマンスが得られていると考えている。

 Morningstar Award “Fund of the Year 2010”のオルタナティブ型部門で最優秀ファンド賞を受賞したのは、市場全体が大きく上がっていく局面では市場に劣後する場面もあるが、長期的な視点で見た場合、相場の変動に対して安定したリターンが得られていることを評価されたものと考えている。

――運用体制は?

森内 運用は、米国のインベスコ・アドバイザーズ・インクに米国REITの運用の指図に関する権限を委託している。同社の不動産部門であるインベスコ・リアル・エステートは、ダラスを拠点として、1983年から不動産運用事業の実績があり、米国のREITだけではなく、実物不動産に直接投資も行っている。米国のREITの運用会社の中でも直接不動産に投資しているところはあまりない。

 アナリストが米国の各地域で景気や不動産の状況を分析している。たとえば、中西部、南部は不動産市況の回復が遅れているものの、IT投資が活発な西海岸ではオフィスなどへの需要の回復や稼働率の上昇傾向が見られるなど、投資環境の違いを投資判断に生かしている。

――運用の特徴は?

森内 インベスコ社では独自にセクターローテーションについて分析している。たとえば、景気動向に敏感なセクターと遅行するセクターがあり、「ホテル・レジャー」セクターは、賃料すなわち宿泊代金は1日ごとの価格設定が可能な為、景気動向に敏感に反応するセクターと考えられる。一方で、「オフィス」は、賃貸の契約期間が5年程度と比較的長く、ホテルなどに比べると一般的に景気動向の影響を遅れて受ける傾向にある。また、「医療施設」はその多くが施設運営会社から安定的な収入を得ている為、景気動向に左右されにくいといえる。それぞれの景気局面に応じて、どのセクターのリターンが高く出るかを調査・分析している。

 運用にあたっての参考指標として「FTSE NAREIT All Equity REITs インデックス」を使っているが、当ファンドのセクター配分では、医療施設セクターの組み入れを高めにしている。安定的にキャッシュフローを獲得するために重要な位置付けにあるセクターという考え方だ。また、中国からの木材需要の高まりなどを受けて木材価格が上昇した為、森林REITの組み入れを高めていたが、株価が大きく上昇したため、ややウエイトを落としているところだ。反対に、ホテル・レジャーは、業績が改善しているものの、配当が回復するまでには至っておらず、組み入れは限定的となっている。

 この結果、参考指標の利回りは、4月末で3.3%のところ、ファンドのポートフォリオは4.2%になっている。設定来、参考指標をおおむね上回る利回りを確保している。

――分配金については?

森内 分配金は,インカム収益を元に安定的な分配を行うことをめざしている。2010年8月以来2011年5月まで、1万口あたり課税前90円の分配金をお支払いしている。基準価額はこの間、5,500円前後で安定的に推移している。

――米国のREIT市場の現状は?

森内 住居については、住宅販売が依然振るわないことから悲観的なイメージを受けるが、REITが投資しているのは賃貸住宅である。賃貸住宅は、住宅ローンが支払えずやむなく持ち家を手放した人や住宅ローンの貸出基準の厳格化により住宅ローンを組めない人からの需要が高まっている。リーマンショック以降、米国の持ち家比率は低下傾向にあるが、持ち家比率が1%下がるとおよそ100万戸の賃貸住宅需要が生まれると言われている。

 さらに、賃貸住宅の旺盛な需要については、構造的な要因も働いているという指摘がある。「エコブーマー」といわれる20−30代の若者が、賃貸住宅に生活する身軽な生活スタイルを選択しているという。サブプライム問題で、持ち家を手放さなければならなかったというのは一時的な要因だが、エコブーマーの生活スタイルは、構造的な要素といえ、賃貸住宅に対する需要は継続しそうだ。

 その他の商業用不動産についても底打ちの兆しが見られる。オフィスはNY、ボストンなどのAクラスの優良物件は需要が旺盛で、稼働率や賃料に上昇の兆しが見られる。

 2011年、年初から、すでに米国REIT指数は10%強の上昇になっている。この背景にはQE2(量的緩和第2弾)やブッシュ減税の延長など優遇税制継続の影響があると考えられる。6月にQE2が終わる見込みだが、利上げは当面先のことだと考えている。金融緩和的な状態の継続により、当面、米国REITは、恩恵を受けると見ている。

――ファンドへの資金流入が活発だが

高野 2010年8月に課税前分配金を1万口当たり60円から90円に引き上げて以降、ファンドへの注目が高まり、その後も基準価額が相対的に安定していることから、資金流入が活発になっていると考えている。

 また、現在REITを投資対象としたファンドが様々な型で販売されているが、当ファンドの主要投資対象は米国のREITのみで、為替の影響は米ドル/円のみというシンプルな構造の為、投資家の皆様にわかりやすい商品として受け入れていただけるのではないかと思う。(聞き手・編集担当:徳永浩)

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